小児期以降では遅いのか
「そのようなことはありません。矯正治療は何歳でも可能です。20代から30代の青年期に治療を受ければその後のトラブルを予防できます。40代から60代も、糖尿病など歯に影響する生活習慣病のリスクが高まる時期でもあり、必要に応じかみ合わせや歯並びの治療を受けておくことは、8020達成への鍵となります。気になった時は、年齢にかかわらずいつでも専門医に相談して下さい」
―子どもと大人で治療期間や器具に違いは。『オートクレーブ』
「一般的に、子どもの場合は出し入れ可能な『可撤式』の器具か、部分的に固定式の器具を使います。永久歯になると大部分は固定式を使います。固定式の場合は特に、歯磨きが虫歯予防のために大事です。治療期間は乳歯や、乳歯と永久歯の混合の場合は永久歯が生えそろうまで行い、永久歯の治療が必要か検討します。永久歯での固定式装置による治療の場合は2~3年が中心で、その後メンテナンス期間に入ります」
―治療でほかに注意する点は。『マイクロスコープ』
「矯正治療は自由診療なので医療機関ごとに料金やシステムが異なります。保険が使えるのは顎変形症や唇顎口蓋裂などに限られます。治療は長期間になるので、よく相談し信頼できる施設を選んで下さい。長期間通える場所にあることも重要で、治療を始めたら定期的に通院し、最後まで受けて終えるようにしましょう。その後のメンテナンスも忘れないで下さい」